皆様、今日も楽しいTRPGライフをお過ごしでしょうか?
間もなくGM(KP)をする? 今シナリオを読み込んでいる最中? それはすばらしい!
けれど、こんなふうに困っている人も、中にはいるのではないでしょうか?
- 買ったシナリオを読んでるんだけど、描写を全部読み上げていると卓の想定時間に収まらないかもなあ……。どうしよう?
- おお、私の脳内にあふれる美しい風景を伝えるには、文章という限られた世界では足りないのだ! 一体どうすれば!?
TRPGと切っても切り離せないのが「状況の描写」。
これがないと、キャラクターがいまどこで・何をしているかが分かりませんからね。
けれど、そこにウェイトを置き過ぎると、どんどんとセッション時間は伸びていきます。
「時間管理はとっても大事」という話は、以前の記事でもお伝えしたとおりです。
なに、読んでいない? では、今からどうぞ。
そんなわけで今回は、GM歴25年のTRPGおじいちゃん・りょーさんが、
「明日から使える状況描写の時短テク」
として、時短をしつつ適度な状況描写をするコツを紹介していきます。
先にお伝えすると、コツは以下の2つです。
- コツ1:必要な場面までカットする
- コツ2:他の創作を頼る
ぜひ、最後まで読んでいってください。
コツ1:必要な場面までカットする
要するに、「物語に必要な場面に厳選する」ということです。
例えば「絶海の孤島に閉じ込められ、怪異から逃げ回る」なら、いきなり船で島についたところから始めましょう。
各PCが島に来るまでの描写はバッサリカット!
船がどんな形なのかも、バッサリカット!
例えば「喫茶店で女の子と話す」なら、ケーキとドリンクが届いてからの描写でよろしい。
店に入るときや、オーダーするときの描写はバッサリカット!
店が駅前にあるのか、住宅街のちょっと裏にはいったところにあるのかとか、どーでもよろしい!
これ、マンガや映画といった、他の創作でも当たり前に見る手法ですね。
ドラマで島だけ映すようにすれば他の場所での撮影がいらなくなりますし、喫茶店の中だけ書くなら喫茶店の資料だけ集めて書けばいい。
そうやって、創作ではセッセとコスト削減が行われているわけです。
そして、TRPGで支払うコストとは、セッション時間。
同じ手法で削ってやりましょう、てなとこです。
え、なに? 「ロールプレイする余地がなくなる」?
んなこたぁないでしょう。
島に来るところから始まった場合でも、隣のPCに
「人のことは言えんけどさ。なんだって、こんな孤島にわざわざ来たんだい?」
とか話しかけることはできます。
他にも、
「CONが低いので、船酔いしてゲロゲロしてます」とか、
「私のPCは事前に島について調べると思うのですが、本とかで事前にわかることはありますか?」とか
いろいろ、言うことはできますよね?
喫茶店の例でも、運ばれてくる = オーダーしたドリンクの種類、食べ方なんかでロールプレイはやりたい放題です。
万が一。ごくまれーに、
「俺の、最強にして究極にカッコイイ喫茶店オーダーのロールプレイができない!」
と騒ぐPLが出たら、そのときは少し時間を前に戻してあげればよろしい。
臨機応変とは、こういうときのためにある言葉です。
コツ2:他の創作を頼る
要するに、こういう描写をするということです。
「場所は山奥の夜。『ゆるキャン△』的な雰囲気で、女の子たちが焚き火を囲んでいる」
とりあえず、ほっこりのんびりで事件など起こりそうにない状況は伝わったのではないでしょうか。
想像力豊かなPLなら、美しい富士山をバックにした夜空とかも浮かんでいるかもしれませんね。
一方、こうするとどうでしょう。
「場所は山奥の夜。まるで『進撃の巨人』で壁外での野営をしているときのような、緊迫した雰囲気で女の子たちが焚き火を囲んでいる」
場所も風景も全く一緒でも、1つ前の例とは想像される状況が全く異なるはずです。
少なくとも、富士山とか見てる場合じゃあないでしょう。
こんな感じで、漫画やアニメなどを引用する手法はとても有効です。
え?
「そんなシナリオが公開されているの、見たことがない」?
その理由は、まあ著作権とか創作者としてのプライドの都合もあるのでしょうが、
「全員に伝わるとは限らない」
というのが大きいと思います。
たとえば、上の例だと、『ゆるキャン△』と『進撃の巨人』のストーリーや雰囲気を、フワっとでいいので知っている必要があります。でないと、なんのことやらわかりません。
なので、不特定多数にシナリオを公開する人は、そういう方法を避けるわけですが。
アナタがGMをする場合、ある程度PLの趣味嗜好を知っていることも多いはずです。
であれば、確実にPLが知っている創作を活用することを、ためらう理由はないのでは?
ちなみに、ワンポイントアドバイス。
私の過去の記事通りに、『卓の雰囲気を伝えて、PLを集めた』場合、特にこの方法がうまくいく確率が高くなります。
例えば。
あなたが「『ゴールデンカムイ』やるシナリオだよ」といって集めた卓であれば、
「アイヌ装束の女の子がリスを食べている」
と言えば、どういう情景か一発で伝わります。
事前に伝えていない場合、ここまでうまくはいかないでしょう。「はぁ? リ、リスを、食べる?」てなります。
そういうことです。
まとめ
ということで今回は、
「明日から使える、状況描写の時短テク」
について解説しました。
文中で触れたとおり、他の人が書いたシナリオをそのままやるだけだと、こういうコツは身につきづらいもの。
ぜひ、あなたの卓で実践してみて、「いい塩梅」を探ってみてください。
こういうノウハウは、あなたにあったベストポジションを見つけるのが、一番のキモですからね。
それでは、明日もよいTRPGライフを。
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