皆様、今日も楽しいTRPGライフをお過ごしでしょうか?
セッションの予定が決まった?
いまからキャラクターを作るって?
それは楽しいことですね!
でも、たまにこんなことで悩むことがあるのではないでしょうか?
- 今回、キャラクターの性格は今から考えるわけだけど。どんな性格にしよう?
- うちの子、ちゃんと他のPCと仲良くできるかな? 友達ができなかったらどうしよう……。
昨今は、
(酒場で)飲む! (ダンジョンで)討つ! (新しい装備を)買う!
みたいなTRPGセッションよりも、
『PC間で和気あいあいと会話をしながらトラブルを解決する』
というタイプのTRPGセッションが多くなっている印象があります。
TRPGおじいちゃんとしては、感慨深いものがありますね。
そんなわけで今回は、TRPG歴25年、同じ卓したキャラクターは1000人を超えているTRPGおじいちゃん・りょーさんが、
『”会話が弾む”キャラクターを作る3つのポイントと、1つの切り札』
について解説していきます。
先にお伝えすると、ポイントは以下の3つです。
- ポイント1:トリガーを引きやすいロールプレイ
- ポイント2:頼られる立場
- ポイント3:”褒める”キャラクター
ぜひ、最後まで読んでいってください。
なぜ、わざわざ”作る”必要がある?
そもそも。
この記事のタイトルを見て、こんな反感を持った方もいるのではないでしょうか?
「TRPGは、自分のやりたい自由なロールプレイが魅力じゃないか!! なんで、わざわざ”会話が弾むように”なんて意識しなきゃいけないんだ?」
まあ、気持ちはわかります。
ただ、『和気あいあいと会話したい!』という前提をおいて、少しイメージしてみてください。
シナリオのオープニング。
酒場なりなんなりに集まって、お互いを知り合ったあとに冒険へ! という状況だとしましょう。
こんなキャラがいたらどうなりますか?
- 30代の会社員
- 昔から感覚が極端に敏感で(=<目星><聞き耳>が高い)
- ひどく神経質であり対人関係は苦手。だから自分からは話しかけない
- 趣味はTRPGなるよく分からない遊び。話題を求めるとTRPGのことだけ延々と語る
会話、弾みそうでしょうか? 私は無理です。
「そんな陰キャ、やりたがるヤツいないだろ!」って?
なるほど。じゃあこっちがいたらどうでしょう?
- 30代にして世界的企業の社長
- 人の心理への造詣が深く、対人交渉が巧み(=<心理学><信用><説得><言いくるめ>が高い)
- 趣味の柔道が極まって実力は有段者級
- 休日は真っ白な大きい家でワイフやジュニアと穏やかに過ごす
……会話、弾みそうですか? 私は無理です。
もう1個だけ、「昔よく見たけど会話が弾まないヤツ」を挙げておきます。
- 若いながら一流の戦士
- 無口で冷静で美形
- 無用に自身の力を振るうことを好まない
- 「なぜ、オレがそんなことをする必要がある?」が口癖
マンガ・アニメだと多いので(最近はそうでもない……?)、やりたがる人も多いのですが。
やっぱり、会話は弾みそうにないです。
結局のところ、PCが劣っていようが優れていようが関係ないのです。
”会話が弾む”大事な要素が抜けていると、他のPCから
「こいつに何話していいかわかんない……」
てなっちゃうわけですね。
これで、”会話が弾む”キャラクターづくりの大事さが伝わったと期待して、先に進みましょう。
ポイント1:トリガーを引きやすいロールプレイ
以前の別記事でも話題にした話ですね。
他人からアプローチしやすいロールプレイを決めておきつつ、それを他人に伝えておく方法です。
上の記事では「GM(KP)にとってトリガーを引きやすいロールプレイ」の例を挙げていますが、GM(KP)にとってもPLにとってもトリガーを引きやすい、超絶便利なロールプレイがいくつか存在します。
- 女に弱い
- 金にがめつい
- 困っている人がいたら我が身を省みず助けに行く
最後の例なんかをみると、ヒロイックなロールプレイ&トリガーを引きやすい、というのも成立することが分かるかと思います。
こういったロールプレイはトリガーを引きやすい他に、「他の人からのレスが返しやすい」という特徴もあります。
「馬鹿野郎、ちったぁ後先考えて動けねえのか!?」
「君は相変わらずだねえ。ま、そういうところ、キライじゃないよ」
こんな感じで他人から話題にしてもらいやすいので、そういう意味でも大変オススメです。
ポイント2:頼られる立場
個別ハンドアウトを採用しているセッションの場合に特に多いですが、一部のPCに立場が割り振られることがあります。
- PCたちのリーダー(支部長、小隊長、ギルドマスター)
- 警察関係者
この2つが定番ですが、探せばまだあるかもしれません。
この場合、PC本人にポイント1であげたような個性付けをしなくても、”話題が弾む”方向に進みやすいです。
なぜか? 明確に”話しかける理由”があるためです。
「リーダー。俺たちのヘッドはアンタだ。あの娘を助けるか、殺すか、あんたはどう思う?」
「アナタ、警察でしょ!? アイツをなんとかしてよ!!」
アナタのPCがどんなに話しかけづらい性格でも、こんな感じで様々に「判断」=「リアクション」を求めてもらえるでしょう。
ただし、大事なことが1つ。
ちゃんと”立場”として仕事をしましょう。
例えば、
- リーダーにも関わらず、なにかを判断する間もなく敵に突っ込んでいってしまう
- 警察官だが目立ちたくないので、事件が起きても警察としてのふるまいをしたがらない
こーいうことをしていると、じきに他PCにこう思われます。
「こいつに頼っても無駄だ」と。
そうではなくて。
「今回もプランAだ……全員突撃ー! うぉぉぉぉぉぉぉ!」
「オイオイ、せっかくの休暇だってのによ……。仕方ない、この現場はオレが預かるよ。クソッタレが」
イヤそうだったり、若干頼りなさげだったりはOKなので、”立場を遂行する姿勢”だけは見せましょう、ということです。
ポイント3:”褒める”キャラクター
これも、以前の記事で少し触れた手法ですね。
会話を弾ませるためには、こっちから他PCを話題にすればいいのだ!
という発想です。
いいマンガ・アニメには、意図的にこういうキャラクターが配置されていることが多いです。
「誰かに説明してもらわないと、主人公がどれくらいスゴイかわからん」というのもあるのですが、簡単に会話を成立させて賑やかにするコツでもあるのです。
この”褒める”ポジション、お互いがアクションしているときはお互いを褒めればいいし、第三者が活躍しているときはみんなで会話しながら褒めれば良いので、「何人いてもキャラ被りで困ったりしない」という便利な特徴もあります。
自PCのキャラクター付けに困っていて、どんな性格でもいいかなと思っている。
そんな日は、「”褒める”キャラクター」にしてしまうのも良いかと思います。ぜひお試しください。
たった1つの冴えたやりかた……それが相棒(バディ)!
最後に、究極のアドバイスをしましょう。
明白な、アプローチしやすいロールプレイであり。
同時に、頼られる立場でもあり。
なおかつ、他人を褒めやすい。
それが、相棒(バディ)。
「PCの誰かの頼みは、最終的には断らない」というキャラクターです。
一番有名な例は、『ルパン3世』の次元大介でしょうか。
彼本人には、とっつきやすいロールプレイはありません。
ただ、『ルパンの相棒である』からこそ、彼のキャラクターが成立しています。
ただし、このたった1つの冴えたやり方にも、頭に入れておくべき注意事項があります。
「相棒は丁寧に選びましょう」
ということです。
というのも、この手法は他のPCにロールプレイのトリガーを丸投げする手法です。
なので、相棒の側もトリガーがなにもないキャラクターだと、
「他人からは『ロールプレイはお二人に任せて……』と遠慮される」
「かといって、自分と相棒の会話が弾むわけでもない」
という、地獄の釜を煮詰めたような大惨事になってしまいます。
相棒キャラにするときは、相手のPLやPCをしっかり見て、イケると思ったときにやりましょう。
まとめ
というわけで今回は、
『”会話が弾む”キャラクターを作る3つのポイントと、1つの切り札』
について解説しました。
PCの個性付けは自由ではあります。
しかし、「セッションを賑やかにしたい!」という場では、明白に良い個性と悪い個性があります。
少し心に留めてもらえれば幸いです。
もし「ここが、自分にとって受け入れがたい……」みたいな方がいれば、ぜひTwitterやPeing、お問い合わせから一声ください。TRPGおじいちゃん・りょーさんが相談に乗れる、かもしれません。
それでは、明日もよいTRPGライフを。
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