お久しぶりです。
皆様、今日も楽しいTRPGライフをお過ごしでしょうか?
さて、今回は、ある程度卓を経験したPL向けのお話。
卓をいくつも経験していると、たまにはこういうことがあるのではないでしょうか?
- あのPL、ムチャクチャ世界観無視してんだけど!? あーもー怒りカムチャッカファイヤァァァァ!
- どうやら、この卓のGM(KP)はあまりルールに詳しくない模様。ここは俺の出番だ……そうだろう? ああん?
まあ、気持ちはわかります。
セッションがコミュニケーションである以上、
不快なことは「不快だ!」と、
間違っていることは「間違っているぞ!!」と、
述べなければ問題は解決しづらい。
うん、それはそう。
ただし、他人に対し「不快だ!」と述べたら、言われた相手も当然不快です。
あなたが何かを”物申す”なら、与えた不快以上の利益を”卓全体に”与えなければ、トータルするとマイナスです。
TRPGは卓全員で遊ぶゲームです。
優先されるべきは卓全体の幸福の合計値。そうでしょう?
え、そうじゃない? じゃあ、この記事を読んでも不快になるだけなので、お帰りください。
そんなわけで、今回はTRPG歴25年のTRPGおじいちゃん・りょーさんが、
『卓で”物申す”前に考えて欲しい2つのこと』
について解説していきます。
先にお伝えすると、考えてほしいのは以下の2つです。
- 今、この場で、”物申す”必要があるか?
- GM(KP)が”物申す”様子があるか?
そして最後に、『”物申す”を我慢して、その怒りはどこに持っていく?』までを解説していきます。
ぜひ、最後まで読んでいってください。
その1:今、この場で、”物申す”必要があるか?
TRPGのセッションにおいて、「今、このセッションをよくする”物申す”」以外は、基本的に意味がありません。
仮にあなたがスッキリしても、他人と足し引きしたらマイナスです。
実例を挙げて説明しますね。
あなたが、SW2.5のセッションに参加したとして。
タビットは直立したウサギ姿の種族であるのに、とあるPLはタビットの立ち絵に『ウマ娘』を使っていたとします。
許せねえよなあ!
”ケモ度”ってものを全く理解していない!
加えて! タビットはウサギだ! ウマじゃねええええ!
という憤りはよくわかりますが。”物申す”かどうかは別です。
よく考えてください。
タビットの立ち絵が『ウマ娘』だったとして、このセッション、何か困りますか?
そもそも、PCの種族や外見が重要になるセッションは、SW2.5では非常に珍しいです。
タビットのデータを使い、タビットと呼ばれることを受け入れているのなら、立ち絵が『ウマ娘』でもセッションに支障はないでしょう。
せいぜい、
「美しいランニングフォームで通常移動!(7m)」とか、
「戦闘に勝利したのでウマぴょいダンスを踊ります」とかで、
卓が少々ホッコリする程度の話であるはずです。
え? なになに?
「タビットを知らない初心者が誤解する」って?
そんな誤解をする初心者もレアだとは思いますが。
それなら雑談として
「おかしい。俺の知っているタビットと全然違うwwww」
とでも話していれば十分でしょう。
つまり、あなたの憤りを言葉にしても、卓の不快度が上がるだけで無意味。
それは黙っておいたほうがいいのです。
ただ、セッションで実害があるなら話は変わってきます。
例えばあなたのPCもタビットで、しかも
「私は愛玩動物ではない、”アイドル”になりたいの! 人間の姿で”魅力”を届けたい! そのために冒険者になったの!」
そういう設定のPCだった場合。
同じタビットが戦闘勝利のたびにウマぴょいダンスで大ウケしてたら、グーパンで殴りたくなるでしょう。『ウマ娘』のPLを。
そういうときは、相手をボコしてしまう前に、
「すまないが、こういう理由で私のPCのアイデンティティが危機なんだ」
と”物申す”のがよいでしょう。
「今、このセッションで困るか?」
このラインの引き方は、”物申す”かどうかのわかりやすいラインになるはずです。
その2:GM(KP)が”物申す”様子があるか?
これも、極端な例え話をしましょう。
あるPL・A氏が、GM(KP)に対して「そのルールはこうだよ」と説明していて。
その内容が間違っており、なおかつ、言っているA氏にとって非常に有利な内容だったとします。
実に卑怯ですね!
ひとこと「違うわい、嘘ついて有利取ろうとするんじゃねえ」と”物申す”気持ちはわかります。
気持ちはわかるのですが。
仮にGM(KP)がこう思っていたら、どうなるでしょう?
(ん? なんかA氏のルール解釈、違うような気もするが。まあ今回は野良卓で、A氏を含めて次も同卓するか怪しいし。揉めて、この卓が止まるほうがヤだし。ここは受け入れとこう)
ここまでGM(KP)がわかって「そっか、じゃあそれで」といっていた場合、あなたが”物申す”のは完全なおせっかいです。
この場合、せいぜいあなたが言っていいのは
「あれ、そうだっけ? ルールブックのどのへんに書いてある?」
と、やんわり確認する程度のことです。
それでもGM(KP)が「いいよいいよ、A氏のルールで行こう」といった場合、GM(KP)はたぶん、あえてそうしていますから。
そんなわけで。
GM(KP)が”物申す”様子がない場合、PLのあなたが”物申す”のはやめましょう。
あなたにできるのは、せいぜいGM(KP)に少し考えるためのサインを出す程度です。
ちょっと線引が曖昧に感じますか? まあその通り。
では、明確に覚えて欲しい形で、わかりやすくしますね。
「GM(KP)に”物申す”のはダメ」
たとえ世界観を無視していても。
たとえルール裁定がルールブックと全く違っても。
そのセッションで、何かを裁定し判断するのはGM(KP)です。
そのGM(KP)に”物申す”のは、絶対ダメです。
気に食わない? なら、あなたがGM(KP)をやりましょう。
卓を裁定し判断できることは、GM(KP)の権利であり、GM(KP)をやる大きなメリットです。それを奪うのはよろしくありません。
ほとんどのルールブックにも、そう書いてあるはずです。
ルールブックを守ることは大事ですよね?
ただし。
私は、GM(KP)の指示通りにPCを動かさなければならない、とは言っていません。
「うーん。急にやれと言われても、俺のPCは5人を助けるためにひとりを殺す決断には時間がかかるとおもうんだ。時間がかかった結果、5人が死んでも仕方ないだろうか?」
これはPLが唯一自由にできる、PCの思考と判断です。
”仕方なくない”なら、GM(KP)がなにかアクションを取るでしょう。これを言うことは”物申す”うちには入らない、と私は思います。
では、拳はどこに振り下ろせばいい?
さて、”物申す”のを散々止めた後ではありますが。
では、あなたの不快感は、どこに持っていきましょうか?
いくらセッション中に”物申す”のを我慢したとしても、アナタの心に描く美しいタビットが、ウマ耳生やしたメス人間の姿でウマぴょいしている不快感が消えるわけではない。
それもそうです。
そんなときはね。
SNSで愚痴りましょう。
TwitterでもDiscordでもいいでしょう。
TRPGを知っている仲間がいるなら、その親しい相手にメッセージを投げるのでも良いと思います。愚痴飲みに付き合わせるってことなので、やりすぎると友達なくしますが。
そのグチツイが、やたら拡散された結果としてTRPG学級会になったとしても、あなたの知ったことではござりませぬ。無視だよ無視。
まあ、心配するならサブアカ作ってやるのがいいんじゃないでしょうか。
私はやらないので、しらんけど。
解説記事としてあるまじき言い方が飛び出し始めたので、今日の解説はこんなところにします。
まとめ
というわけで今回は、
『PLが卓で”物申す”前に考えて欲しい2つのこと』
について解説しました。
もし「せやかて工藤!」みたいな方がいれば、ぜひTwitterやPeing、お問い合わせから一声ください。
DMとかもお待ちしています。気が向いたら、グチの相手になる……ことも、あるかもしれません。しらんけど。
それでは、明日もよいTRPGライフを。
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