皆様、今日も楽しいTRPGライフをお過ごしでしょうか?
自分がGMで、卓を立てる予定? それはいいですね!
けれど、こんなふうに困っている人も、中にはいるのではないでしょうか?
- TRPGシステムの初心者がいる。サンプルキャラクターを奨めるべき? でも、キャラクター作成の楽しさも教えたいし……
- サンプルキャラクター、俺が嫌いだ! だから使わせない!
気持ちは分かりますが、まあ少し待ってください。
あなたの心の隙間、お埋めいたしましょう。
そんなわけで今回は、
「サンプルキャラクターを楽しく使ってもらうコツ」
として、GMの視点でサンプルキャラクターを活用するコツを解説していきます。
先にお伝えすると、コツは以下の3つです。
- コツ1:欲張るな
- コツ2:心を広く持とう
- コツ3:不満があるなら自らイジれ
ぜひ、最後まで読んでいってください。
まずは、PL編からよろしく
これを読んでいる人には、もしかしたらこんな人もいるかも知れません。
- いきなりだなあ。サンプルキャラクターってなんだよ?
- サンプルキャラクターの、何がいいの?
そんなあなたは、私の前記事である「サンプルキャラクターを楽しく使うコツ」を読んでいないと思われます。
サンプルキャラクター(以下、サンプルと呼びます)とは何か、その便利さなどは、とうとうと前記事で解説しておりますので、先にそちらからお読みください。
読みました?
読みましたね?
では早速、「楽しくサンプルを使ってもらう、GMのコツ」について、解説を進めていきましょう。
コツ1:欲張るな
要するに、以下はやめときましょう、ということです。
「このゲームは、キャラビルドと盤上の戦術が噛み合うことが一番おもしろいんだ。だから、初心者にもこの楽しみを提供しよう!」
「PLは『愛と勇気の美少女魔法戦士』がやりたいって言ってるけど、魔法戦士のサンプルないんだよな……自作してもらおう」
繰り返します。やめときましょう。
1つめの話ですが、PL編でも触れた通り、そもそも”盤上の戦術”を知らない人がキャラビルドをして、盤上の戦術と噛み合わせることなど、できるわけがありません。
なに? 「じゃあ別立てで戦闘だけを別講義する」?
まあ、PL側がぜひって言うなら止めませんが……わざわざ修行みたいな行為に付き合わせるくらいなら、サンプルで1本短めのシナリオを遊んだほうが、PLも喜ぶんじゃないでしょうか。
2つめの「PLの理想のサンプルがない」件ですが。
この場合、「美少女魔法戦士を作る」というビジュアルイメージのために、データをツギハギする作業をPLに要求するわけです。
もはや苦行だろ、それは。
なので、「ガワは美少女にしていいし、攻撃時に魔法を使ってもいいから、データはこれを使ってくれ」と言って、サンプルを渡すのをオススメします。
《全力攻撃》みたいな、ダメージを増やす特技を持った戦士だと、魔法を剣にまとわせる演出とかも乗せやすいですよね。そういうサンプルを選ぶのも、小さなコツの一つ。
とにかく、
「キャラビルドも、システムの妙も、キャラクター演出も、全部渡したい!」
という『野菜マシマシ辛メマシ油スクナメニンニクマシ』みたいな発想はやめましょう。
まずは『小ラーメン、そのままで』からってことですね。
コツ2:心を広く持とう
さて。PL編で紹介したように、演出をPLの自由にさせた場合。
こういうことがたまに起きます。
「このPC、データには大型拳銃と書いてありますが、マシンガンを持っていることにさせてください」
「わたしのロボットは実弾を防ぐ特殊装甲を持っています。データは《シールド防御》ですが」
「《ハンティングスタイル》で移動。私のPCのスピードは光の速さを超え、時を止める!」
うっ、とモニョる人はいるでしょう。
うんうん、分かるよ。
マシンガンのデータ、ルールブックに載ってるし。
特殊装甲を持ったロボットを再現する「シャレード」ってクラスがあるし。
光の速さを超えるならエンジェルハイロウかハヌマーンで、時を止めるならバロールだよね。
でも、PLにとっては仕方ないことです。与えられたサンプルでやりたい演出をやっているだけです。
そして、サンプルを使ってくれているのは、PLの優しさです。データ作りの手間を減らして、いちばん楽しく遊ぶためなのです。
なので、GMはそっと胸の奥にしまって、「イイネ!」と言ってあげましょう。
間違っても、「ホントは別にデータがあるけど、まあいいか……」みたいな反応はやめましょう。
PLとしては、せっかく考えたPCがパチモン扱いされた気分になります。
加えて。
あなたは「イイネ!」と返しても、同卓している他のPLがモニョることは、たまにあります。
こればっかりは、先回りして防ぐのは難しいです。
なので、他PLがモニョりを口に出した時点で、
「まあ、今回はいいじゃないか。それ以上語っても、時間はかかるし、誰も楽しくならないよ」
とGMから伝えてあげましょう。
それだけで8割くらいのPLは納得してくれますよ。
コツ3:不満があるなら自らイジれ
実際問題として。
公式が提供するサンプルは、「ナンデ!?」みたいなデータを持っていることがあります。
たとえば、他人をかばう特技を持っているのに、防具を着ていなかったり。
たとえば、用途のないバズーカやミサイルを持った結果、機動性が落ちていたり。
たとえば、貴重な5枠ある特技の1枠を「話さなくても心が通じ合う」特技に使っていたり、です。
「サンプルを渡したいのは山々だが、弱いデータをあえて初心者PLに渡すのは自分の心が許せない!」
そんなあなたは、とても親切で優しいGMなのだと思います。
そんなときには、サンプルをGMが改善しちゃいましょう。
なにせ、あなたが”許せない”箇所はわかっているのです。
その”許せない”データを修正したサンプルキャラを渡して、「イメージは基本ルルブpXXのサンプルだけど、データは強くしておきました」と言えば、怒るPLはいないはずです。
まとめ
ということで。今回は、サンプルキャラクター解説・GM編。
「サンプルキャラクターを楽しく使ってもらう方法」
について解説しました。
サンプルキャラクターはとても便利で、意外と制限や縛りにもなりにくいツールです。
ぜひ、どんどん使っていきましょう。
それでは、明日もよいTRPGライフを。
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