皆様、今日も楽しいTRPGライフをお過ごしでしょうか?
GM(KP)のかたもPLの方も、昨日こんなことを思ったよ、みたいな人もいたりするのでは?
- いかん。PC同士の雑談が1時間続いている……GM(KP)の私が止めなければ……でもどうしよう
- うちのPCが関係ない話が続いているんだけど。もう寝てていい?
知っていましたか?
これ、「シーンの終わりかた」がうまくいっていないからなんです。
そんなわけで今回は、GM歴25年のTRPGおじいちゃん・りょーさんが、
「シーンの終わりかた」
について解説していきます。
最大のポイントは1つ。
「シーンの”何をする”を再確認しよう」です。
ちなみに今回の記事、同時投稿している「シーンの始めかた」とセットになっています。
「そもそもシーンってなによ?」みたいな話はそちらで解説していますので、まだ読んでいないかたはそちらもどうぞ。

思い出せ、シーンの目的(オリジン)を
さて。シーンが長くなる理由は、大きく分けると3つに絞られます。
- シーンの目的が不明確
- シーンの目的を忘れている
- シーンの目的がでかい
このうち、1. と2. が卓で発生するうち9割くらい(体感)です。
なので、こいつらをまずは解決していきましょう。
といっても、見出しでほとんどバラしてますね。
シーンの目的……ようは”何をする”をもう一度はっきりさせましょう。
前の「シーンの始めかた」のとき、”何をする”を決めましょう、と言いましたね?
もし、それにならって始めていれば、今目の前にあるシーンでは”何をする”が決まっているはずです。
それを、まずは気づいた人が言葉に出しましょう。
GM(KP)なら
「ごめん。このシーンの目的は第一発見者に事情を聞くことだから、雑談いったん終えてもらっていいかい?」
PLなら
「このシーンって、殺人犯が一人目を殺すシーンだったよね。じゃあ、もうシーン閉じていいんじゃないか?」
ここまでは、”何をする”がシーンを始めたときにはっきりしていた場合。
けれど、すべてのシーンが”何をする”をはっきりさせて始まるわけではありません。
GM(KP)はりょーさんの記事を読んでいないかもしれませんし、TRPGおじいちゃんのりょーさんだって、うっかり「これをするシーンだよ」といい忘れるときはあります。
なので、あれ? と思ったときにこういいましょう。
GM(KP)なら
「ごめん、シーンの目的を言い忘れてた。みんな事件解決に協力し合うことがはっきりしたし、目的達成ってことでシーンを閉じていいかな?」
PLなら
「ふと気づいたんだけど。この場って、どうやったら終わるんだいGM?」
誰かが言えば、卓のみんなが気づくはずです。
シーンは、どこかで決めて終わらせないと時間が伸びるばかりだと。
“でかい目的”は、刻むだろっ! もっと……段階をっ……!
さて、残り1割の「シーン目的がでかい」場合。
例えば、「ボスが自分の動機を語る」のが目的のシーンがあったとして、語りたいことを並べると小説100Pかかりそう、とかはまずいわけです。
おまえのことだぞ『緋色の研究』。
りょーさん、動機語りが長すぎて中編2話構成なのかと思っちゃったよ。
こいつは流石にPLがどうこうするのが難しいので、対処するとしたらGM(KP)です。
自作シナリオならシナリオ作成時に、他の人のシナリオならセッション前のチェックで、「目的がでかすぎるシーン」がないかチェックしておきましょう。
結果、目的がでかいシーンが見つかった場合、対策を考えましょう。
一番楽な対策は、シーンを複数に分割することです。
例えば「ゾンビがショッピングモールに溢れ、安全な地下室を見つけて子供を連れ避難させるシーン」だった場合は、こんな感じで刻みます。
- ゾンビがショッピングモールに溢れるシーン
- 襲われる子ども達を、間一髪ゾンビから救い出すシーン
- 安全な地下室を見つけるシーン
- 子供をなだめ、地下室にとどまるよう説得するシーン
判定やシーンプレイヤー(ルールがあるなら)を使って、スポットライトを当てるPCを分けると、なおさら「シーンの長さ」「シーンのだるさ」を感じにくくなります。
上の例だと、2. は戦闘が得意なPC、3は調査・探索が得意なPC、4. は説得が得意なPC、という形でシーンの主役をわけることができます。
他にもボスの動機を語る場合、
- ボスの過去を知るPCをハンドアウトで指定し用意する
- 過去シーンは、そのPCのオープニングで演出することで動機語りから切り離す
と言った方法もありますね。
他にも「単純に削る」という方法もあるのですが、これは少し難しい場合が多いです。
というのも、でかくなるほどGM(KP)にとって大事なシーンの場合、そこから削ってシナリオからなくす、というのは苦渋の判断になるので……。
なので、とりあえず分割してから、セッション全体としてシーンが多すぎるときに対策を考える、といった形でもいいかなとおもいます。
ダラダラと長いシーンでなく短いたくさんのシーンなら、「長くてつまらないシーン」と感じず「ボリュームの多いシナリオ」と感じる人のほうが多いですしね。
まとめ
ということで。今回は、
「シーンの終わりかた」
について解説しました。
参加したセッションが「だらだらと長くて暇な時間が多いセッション」になるか、「しっかり集中してメリハリのあるセッション」になるかは、”しっかりシーンを終えられるか”にあることがわかってもらえたでしょうか?
そして解説したとおり、それらの9割はPLでも手助けができます。
(最終的に手綱を取るのはGM(KP)なので、限界はありますが)
「こいつのセッションつまんねえなあ」と見限る前に、まず目の前のGM(KP)を手伝ってあげてみてください。
それでは、明日もよいTRPGライフを。
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